概要
女子ばかりで構成される聖ジャスミン学園高校野球部をエースとして引っ張るサウスポー。健康的に日焼けした176cm72kgの堂々たる体躯から放つ質の高い直球(最速141km/h、ノビA、重い球)と変化球3種のコンビネーション、そして、対ピンチB、尻上がり、スタミナB78を誇るタフネスが売りの好投手で、ペナントモードに投入すると男子と比べても遜色ないどころか沢村賞クラスの成績を残すことで知られる。夢城優花やオクタヴィアといった実力者がデビューした今もなお、女子投手最強の呼び声は高い。
マウンド上で見せるイケイケのハイテンションな姿とは裏腹に、普段はおとなしめの気弱な性格をしており、主人公をはじめとした勝ち気なチームメイトの存在に支えられている部分も大きい。また、バッテリーを組む小鷹美麗は中学以来の相棒かつ無二の親友であるが、互いへの思いが強すぎるゆえ聖ジャスミン学園編では野球・ソフトボール両部活を巻き込んだ大喧嘩を繰り広げてしまった。
左肩の爆弾
最大の武器である重い速球を含め、ピッチングのクオリティーは何とか保っているものの、長年の酷使がたたって左肩はボロボロ。いつ壊れてもおかしくない状態となっており、彼女自身高校限りで選手生命にピリオドを打つつもりで野球に臨んでいる。実際、2013聖ジャスミン学園編では夏の大会で燃え尽きてしまったようで、エピローグ(に相当するイベント)にて、二度と140km/hは投げられないと語っている。
ただし、いつ壊れてもおかしくないということはすなわち、いつ壊れるか未知数ということ。ゆえに、アプリ/サクスぺでは、フォーム改造に成功して肩の問題を解決するジャスミンバージョンや、三塁手(かねてから守備につくことの多かったポジション)にコンバートせざるを得なくなったリスタートバージョンなど様々なifの世界を扱ったバージョンが実装されている。
実況パワフルプロ野球2013
聖ジャスミン学園編
超高校級の逸材?
近年まで女子校だったにもかかわらず、野球部に『超高校級の逸材』がいると噂の聖ジャスミン学園へ転校してきた主人公であったが、彼を待ち受けていたのは部員は6人、しかも全員女子の弱小野球部。騙されたと癇癪を起こすも、『超高校級の逸材』ならいるとマネージャー・猫塚かりんからエースの太刀川広巳を紹介される。
彼女の投球を見て、確かにいい球ではあるものの『超高校級』とは言い難いと辛口の評価を下す彼であったが、実際打席に立ってみると球質の重さに驚愕することに。これならイチかバチか賭けてみてもいいかもしれないと腹を括り、キャプテンとして同校野球部を率いることになるのであった。
小鷹との確執
部員不足を解消するため全国屈指の強豪として知られるソフトボール部に何人か融通してもらえないか頼みに行くも、同部部長の小鷹美麗にアッサリ門前払いを食らう主人公。その後も野球部を何とか形にするための活動を度々妨害されてしまい、彼女との間に何があったのか太刀川に尋ねてみることに。すると、
元々太刀川と小鷹は中学時代からバッテリーを組んでいたのだが、近くに女子野球部のある高校がなかったため、名門ソフトボール部を有する聖ジャスミン学園へ仕方なく進学。小鷹がすっかり割り切ってソフトボールに打ち込む一方、野球への未練を断ち切れないでいた太刀川のパフォーマンスは次第に安定しなくなっていく。そして、練習試合で気の抜けた投球を咎められ、野球への思いを引きずっていると指摘された際、見透かされたことを認めたくなかった彼女は暴言を吐いてそのままソフトボール部を退部した上に野球部を設立、小鷹との確執を決定的なものとしてしまう……。
タカ……あたし、わざと投げてんだよ。
そんなことも気づかないであたしの球受けてたの?キャッチャー失格だね!
いい、もう1度言うけど、さっきのはわざと、
わ ざ と だ よ !
……という経緯を聞かされることとなり、「自分の気持ちに素直じゃなきゃどこかで無理が出るものさ、太刀川の責任じゃないよ!」と励ましの言葉をかけた彼は、地道なスカウトで野球部を拡大していくことを決心するのであった。
狙うは小鷹
小鷹の不在により太刀川が全力を出し切れていないと見抜いた主人公は、ゆくゆくは彼女を野球部に迎えるしかないとポツリ。ちょうどそこへ現れた本人に「小鷹も太刀川のボールを受けたいと思ってるんじゃないのか?」と直接ぶつけてみると、「バカなこと言わないで!こんな裏切り者のボールなんか2度と受けたくない!」と強がった返事が。代役の美藤千尋は所詮外野からコンバートした急造エースじゃないかと痛い所を突いてみせるも、最終的にはグラウンドから追い出されてしまう。
それでも彼の眼中にあるのは野球部の増強ただ1つで、小山雅や川星ほむらといった容易に入部してくれそうな野球関係者に加え、ソフトボール部の主力である小鷹や美藤もいずれは引き入れてやると意気込んでみせるのであった。
小鷹との和解
勧誘1回目(小鷹セット時はカット)
ソフトボール部の練習に赴いた主人公は、「小鷹、野球部に来てくれ!」「今の野球部には、太刀川には、小鷹の力が必要なんだ!」「太刀川が苦しんでるのは小鷹もわかってるはずだろ?どうして助けてやらないんだ!」と熱烈な勧誘を敢行するが、「あんな裏切り者のいる弱小の野球部に、どうして移籍しなきゃいけないのよ!」「ぜんぶ、アンタたちの勝手な都合じゃないの!」「ヒロはね、私に後ろ足で砂かけてクラブを出て行ったのよ!そんなヤツ助ける義理なんてないわ!」と頑なな抵抗に遭い、すげなくグラウンドから追い出されてしまうのであった。
勧誘2回目
小鷹を呼び出した主人公は、彼女と訣別して以来全力を出し切れないでいる太刀川の投球を見せ、名門ソフトボール部を率いる存在としての立場があることは重々承知だが、それでも太刀川のことを熟知し強固な信頼関係を築ける女房役として野球部に必要な存在なのだと再びのラブコールを送る。
しかし彼女はそれに答えず、「全く、今の投球はなに?そんなんじゃ、ヘボバッターも打ち取れやしないわ!」「やっぱり野球なんてやらせるんじゃなかった!」と太刀川へ向けた小言を並べて去ってしまうのであった。
勧誘3回目
夕暮れ時、主人公から河川敷に呼び出された小鷹を待ち受けていたのは太刀川だった。これまでの仕打ちについての謝罪とともに思いの丈を洗いざらい吐き出した彼女から、「もう1度タカと野球がしたい」「今までずっと2人だったのに、1人になって寂しかったんだ……」と言われ、「ヒロがいないソフトボール部を1人で引っ張るのは大変だった」「それなのに、話をするアンタがいない。辛かったよ……」と自分もまた相棒の不在に苦しんでいたことを告白。2人は身を寄せ合ってすすり泣く。
……ごめんなさい。
あたしはずっと野球がしたかった。
それなのにタカに嫌われたくなくてソフトボール部に入った。
本当の気持ちを知られないように、嫌われないように必死だった。
そんな風に、ずっと自分を偽っていたら、ボールをまともに投げられなくなったんだ。
タカにつめよられた時、隠していた自分を見つけられたような気がしてすごく怖かった。
だから、あんなことを言ったんだ。
○○は、あたしのためにって何度もタカをスカウトしたらしいね。
正直あたしももう1度タカと野球がしたい。中学のころのように。
でも、そんなことお願いできる立場じゃないってこと、よくわかってるよ。
だから、最後になるかもしれないから、ごめんなさいの一言が言いたかったの!
ごめんなさい……ごめんなさい……
わだかまりが解消されただけでも十分だと小鷹の引き抜きを諦めようとする主人公であったが、翌日部室に現れた彼女は、太刀川の(話し合ったおかげで)心置きなく野球に打ち込めるという言葉に「信用できないわね!」と物言いを付け、引き出した「タカがいれば心強い」の一言に「だったらちゃんといてやるわよ!ヒロのとなりにね!」と応答。ソフトボール部を辞めてきたことを明かし、正式に野球部へ移籍してくるのであった。
SRイベント『本懐です』
部員の勧誘もある程度目処が立ち、甲子園制覇目指して練習に打ち込む聖ジャスミンナイン。
夕暮れ時の河川敷で今日の練習もハードだったと振り返った主人公は、しかしこれくらいのメニューをこなさなければ甲子園を勝ち抜いていくことはできないと主張。続けて、太刀川くらいの実力があれば今でも甲子園やプロで通用するだろうと彼女に水を向け、ともにプロへ進もうと誘いをかける。
すると返ってきたのは、小学校以来の酷使で左肩が限界を迎えようとしているため、プロ入りするつもりはないし、既に別の道を目指しているという答え。それを受けた彼の反応は……。
あたしはね。子供のころからずっと野球を続けてた。男の子に混じってずっとね。
一番のライバルも男の子でさ。おたがいに負けたくないって、めちゃくちゃな量を投げ込んでた。小学生だから、おたがい意地はってさ。
そうしたらそいつ、大会を前にヒジを痛めてしまってさ。後は頼んだって……言われて。
だから、あたしはそいつの分まで投げ抜いて、勝ち上がった。楽しかったな、あれは。
でも……なんというか。それがいけなかったんだ。
それからはチームのエースとしての責任もあるから、ますますむちゃくちゃをやり続けちゃってさ。
いつのまにか病院の常連客でね。中学2年の頃には、もうあたしの肩はボロボロになってた。
だから、プロには行けないんだ。将来の目標は別にある。
○○、心配しなくてもいいよ。この肩は、卒業までは持ちそうだ。
好きな野球を最後までできるなんて思ってもみなかった。あたしはラッキーなんだよ。
- 「泣く」を選んだ場合、「太刀川……そんなバカな話あるかよ……」「おまえの実力なら、ローテーション投手だって夢じゃないのに!」と号泣することに。彼女と共に一試合でも多く戦うため、大会で勝ち上がると強く心に誓うのであった。
- 「怒る」を選んだ場合、どうしてそんな笑っていられるのだ、諦めずに抗えと彼女を叱りつけることに。しかし、「そんなあたしを、いったいどこのチームがとると思うんだい?」の一言に絶句し、観念。彼女と共に一試合でも多く戦うため、大会で勝ち上がると強く心に誓うのであった。
歴史が変わる瞬間
聖ジャスミンが練習試合を通じて実力を示していく中、ついに女子選手の大会参加が高野連によって承認されることに。ムーブメントの中心となった同校へは連日大量のパパラッチが押しかけ、一同は自分たちの為したことの大きさを否応なしに認識させられるのであった。
もう少しだけ
大手を振って夏の高校野球選手権大会参戦と相成った聖ジャスミンは順調に勝ち進み、ついには甲子園決勝へ進出。迎えた竜王学院との試合直前、ついには矢部田にまで肩の状態を見抜かれて心配された太刀川は、もう後は今日さえ投げ切ればそれでいいのだから、きっと大丈夫だと笑うのであった。
安心して。
今日いちにち、それだけでいいんだ。
たぶん……だいじょうぶ。
SRイベント『夕日』
主人公のプロ入りも決まり、後は卒業を待つのみとなったある日、グラウンドに立ち尽くす太刀川は、2人が出会った日のことを思い出していたのだと言い、最高のキャプテンだったと彼を称賛。ドラフト指名されなかったことについて、「スカウトも目が節穴だよな!」と水を向けられ、実は自分の方から辞退したという事実を明かす。
さらには、左肩の状態が思わしくなく、既に往時の球速を出せなくなっていること、大学に進学して女子野球部の監督になる道を歩むつもりであることを告白、納得した様子の彼とお互いの夢に向かって突き進んで行くことを約束し合うのであった。
手ぐらい上げられるよ。
ボールだって投げられる。
でも……140キロはもう無理だな。
気にすんな。前からわかってたことだ。
大学に行って勉強するのもな。
ああ!あたしは大学に行って勉強する。
将来は女子野球部の監督さ。
そうさ、立ち止まってなんていられないよね。
じゃ、おたがいの夢にむかって!
その他
- 彼女なしでバレンタインを迎えた際太刀川の評価が十分高いと、わざわざ用意してくれた"義理ではない"チョコをもらえる。
え?ああ、今日はバレンタインらしいね。朝からいっぱいもらっちゃって。
はい、キャプテンに。
いや、違うって。日頃の苦労に感謝してあたしからだよ。
……まあ、義理というわけじゃないんだけどさ……
- 太刀川の流麗なフォームに見惚れた主人公が、「筋肉量が少ないのをカバーするためムダのない動きを研究したんだろうな」と評するランダムイベントが存在する。
- 投手育成時には、肩に抱える爆弾について小鷹が言及するランダムイベントが存在。太刀川の肩を温存しなければならない分頑張りなさいと主人公に発破をかけてくる。
イベキャラ
自己紹介
ひと度マウンドに上がると普段のおとなしい様子とは打って変わったハイテンションな姿を見せる太刀川に、主人公は「そんな太刀川を見ているとこっちも元気が出てくる」と笑顔を浮かべるのであった。
Nイベント『悩み事?』
街中で何やら困っている様子の太刀川を見かけた主人公の取った行動は……。
- 「助けに行く」を選んだ場合、選択肢の通り助けに行く。
- パターンAでは、野球道具のバッグにつけるアクセサリーを買ったのだが、かわいすぎて自分には似合わないのではないかと相談されることに。「なんだ、むちゃくちゃ似合ってるじゃないか!太刀川のセンス、オレ大好きかも!」と励まして自信を付けさせてあげるのであった。
- パターンBでは、お腹が空いたのだが、1人でお店に入ることなんてとてもできないという彼女のため、一緒にファストフード店へ入ってあげるのであった。
- パターンCでは、服屋へ一緒に入ってくれないか頼まれることに。「女の子の太刀川でさえ入りづらいお店にオレが入れると思うか?」と尻込みする主人公であったが、「だ、だめかな……?」「ね、お願い!」と念押しされ、渋々承諾。実際行ってみると、その服屋はただの量販店だったと判明、彼女が入りにくく感じていたのは単純に人混みのためだということが明らかになるのであった。
- パターンDでは、好きなタレントがテレビのロケに来ていて緊張していたのだと言われ、野球一筋の彼女がタレントに熱を上げていることを意外に思う主人公であったが、そのタレントが元プロ野球選手と判明し、すっかり納得するのであった。
- 「そっとその場を離れる」を選んだ場合、話しかけず去ることにするが、その姿を見られて太刀川の評価が下がってしまうのであった。
Rイベント『気分転換でも!』
マウンドを降りた途端おとなしくなる太刀川の不思議な性質に主人公は苦笑い。野球漬けなのも気詰まりだろうと気分転換にどこか行くことを提案すると、にわかにテンションを取り戻した彼女は、「へえ、キャプテンからお誘い?もちオッケーだけど、どこ行くの?」と乗り気な姿勢を見せてくるが……。
- 「町のスイーツショップ」を選んだ場合、話題のスイーツ店『スイーツ・デ・ゴエゴエ』へ行くことに。太刀川は投手編成を考えるかのごとく色とりどりのケーキに目移りした結果、最終的にごっそり全部食べてしまおうと決断。見るだけで胸焼けしそうになる豪快な大食いを披露するのであった。
うわー!すごくかわいいケーキがいっぱい!
どれにしようかな~。
うーん、ここはやっぱり本格派のイチゴショートかな?
いやいや、ここは1球見せ球でミルフィーユとか……
でもマロンムースのキレがいいモンブランは絶対的なエースだよね。
ああっ!でもストッパーとしてザッハトルテはとっておきたいなー!
うーん……
よーし、ここは近代野球らしく継投策で行こう。
ここからここまで全部ください!
- 「映画」を選んだ場合、ものすごく泣けると評判の王道恋愛アニメ映画『球速150キロメートル』(恐らく『秒速5センチメートル』のモジり)を連れ立って観に行くことに。太刀川は作中で失恋した男の子に感情移入しすぎて大号泣してしまうのであった。
ううう、あの男の子、もう彼女に会えないの?
そんなの悲しすぎるよ。
だって……彼女もさっさと次の恋に行くなんてひどすぎるよ。
ぐすん!
- 「バッティングセンター」を選んだ場合、選択肢の通りバッティングセンターに行くことに。野球の息抜きにバッティングセンターはおかしいとツッコまれるも、じゃあ息抜きに何がしたいのだと問うと返ってきた答えは「…………野球」と全くの予想通り。ウキウキで150km/hのケージに直行する野球バカ2人なのであった。
Rイベント『ポジティブシンキング』
1回目
マウンドを降りると打って変わって大人しくなってしまう太刀川について、危惧を抱いた主人公は……。
- 「プラス思考に持って行く」を選んだ場合、マイナス思考を取り払えば良いのだと認知行動療法を実践してみることに。しかし、その効果はマウンド外でなくマウンド上の彼女に表れ、少しくらいなら制球の乱れも武器になると考えるようになったせいで、コントロールが大雑把になってしまうのであった。(イベント終了)
- 「笑顔の大事さを教える」を選んだ場合、お笑いの劇場に連れて行くことに。ひとしきり笑って満足げな彼女に、面白くないギャグがあっても周りの笑顔につられてつい笑ってしまうように、人間の笑顔には周りを明るくする力がある、自分も練習中は笑顔で相手を褒めることを心掛けていると説き、プレイ中の表情に気をつけてみるよう諭すのであった。
2回目
迎えた守備練習、笑顔を意識しすぎて逆にガチガチになってしまった太刀川を目の当たりにした主人公の取った行動は……。
- 「ここは太刀川自身が……!」を選んだ場合、彼の方からは何もせず任せることに。練習終わりに何気なく浮かべた笑みを見逃さないで「その笑顔、忘れちゃダメだぞ!」と励ましたことで、その後の彼女はマウンド外でも自然と笑顔になれるようになるのであた。
- 「助太刀するか!」を選んだ場合、彼の方から率先して笑顔を浮かべてムードを作ってあげることに。しかし、彼女は始終ぎこちなく張り付いたような笑顔を浮かべるだけとなってしまい、作戦は失敗に終わってしまうのであった。
SRイベント『まずは検査から』
肩の違和感を訴え半パニック状態の太刀川を前に、何とか原因を突き止めようと彼女の上半身を触診する主人公。やっと部位を特定したその時、「ダメ、ストップ!」「あたしも、一応……女の子、だし」と止められたことで、密室で女子と2人きりの状況の中、相手の体をまさぐっているという自らの置かれたシチュエーションに気付いてしまい、完全にパニックに。心臓は早鐘を打ち、思考回路はショート寸前となってしまうが……。
- 「ごまかして逃げ出す」を選んだ場合、ガンダーロボの再放送を見なければと盛大にごまかしてそそくさと帰宅することに。呆気にとられてしまった太刀川は、宙ぶらりんのままになってしまった甘酸っぱい気持ちをやるせなく虚空に吐き出すことしかできないのであった。
……逃げた?
もう……あたしのこのドキドキ感、返せよっ……
キャプテンのバカあっ!
- 「医者に診てもらおう!」を選んだ場合、選択肢の通り医者にかかるよう言ってみることに。確かに自分の心拍はおかしいのでその通りかもしれないと早合点し、肩をスポーツドクターに診てもらえと言っているのだとツッコまれる太刀川であったが、ふと肩に意識を向けてみると例の違和感はすっかり消え去ってしまっており、アッサリ一件落着。彼女は「……ちょっと残念……」と小さく呟き、逃げるように帰っていってしまうのであった。
そそそ、そうだよね!
こんなに心臓がドキドキしてるのってやっぱりおかしいよね!
- 「どうしていいかわからない!」を選んだ場合、「別人みたいな」太刀川の
喘ぎ声に驚いた矢部田(をはじめとした各校の矢部ポジションにあたるキャラ)が部室に入ってきたことで全てはうやむやに。2人の間に流れていた得も言われぬムードを忘れられない主人公は、もしあの時邪魔が入っていなければ……などと思いを馳せ、悶々と眠れぬ夜を過ごす羽目になるのであった。
SRイベント『球威の秘密』
1回目
太刀川の投じる重い速球を身に付けたい/打ち崩したいと考えた主人公は……。
- 「マネしてみる」を選んだ場合、フォームを真似て彼女に投げ込んでみることに。全くの棒球を投じてはことごとくホームランを打たれることになってしまい、結局重い球の謎も解けずじまいなのであった。(イベント終了)
- 「素直に教えてもらう」を選んだ場合、正攻法で尋ねてみることに。「ダメダメ、あのボールの秘密はキャプテンでも教えないよ!」と逃げられてしまうも、例の重い球には何か秘密があるという確信を得たことで、「なにがなんでもつかんでやる!」との思いを強くするのであった。
- 「無理だから他の練習を!」を選んだ場合、一朝一夕に投げられるはずがないと考え、自分の練習に専念することを決意。「太刀川!いつかお前を超えてみせる!」と啖呵を切り、「いいよ、楽しみに待ってるよ!」と応じてもらうのであった。(イベント終了)
2回目
球威の秘密を暴くため太刀川の投球を観察するも、「へへんだ!ムリムリ!」と挑発された主人公は……。
- 「くまなく観察する」を選んだ場合、彼は何としても見抜いてやるとムキに。
- 失敗パターンでは、ついぞ謎を解くことは叶わず。「あたしが研究を重ねてあみだしたこのボールの秘密、すぐにバレたら困るだろ」と言われ、諦めてしまうのであった。(イベント終了)
- 成功パターンでは、彼女のボールが打者の手元で小さく変化していることを看破。そうやって上手く芯を外しているのが重い球のトリックだと解説された上で(※なお、彼女の重い球はゲームのパラメータ上、ムービングファストやツーシームではなくストレートとして表現されている)、「わかってても投げられない、打てない」「それがあたしのボールだからね!」と得意げに言われ、重い球攻略/習得への思いを改めて強くするのであった。
ありゃ、バレちゃったか。
こうなったら仕方がない、タネ明かしするよ。
バットにはスイートスポットって部分がある。いわゆる芯の部分だね。
そこに当たればボールは飛ぶ。でもスポットはすごく狭い。
だからボールを少しでもずらしてやれば、当たっても飛ばないんだ。
打者とすればジャストミートしたつもりでも、ホントは違ってる。これがこのボールの正体さ。
- 「他の練習した方が・・・」を選んだ場合、タネも仕掛けもないただただ重い球なのかもしれないと思い直し、自分に合った練習をしようと方針転換することに。何か他の方法で超えてみせると彼女に向かって宣言し、「おう!待ってるからな!」と応じられるのであった。(イベント終了)
3回目
太刀川に連日挑み続けた主人公は……。
- 成功パターンでは、ついに軌道を見極め重い球を習得/攻略。「くやしいけど、なんだかうれしい!!」と心から祝福してもらい、「やった!やった!!やった!!!」と互いを抱き締め合って喜ぶも、はたと自分たちが異性同士であることに気付き、慌てて離れることに。今のは2人の秘密にしておこうと約束し合うのであった。
- 失敗パターンでは、何も見極められずじまいで、「○○はよくがんばったよ!」と彼女から励まされることになるのであった。
コンボイベント
『投手討論』
早川あおいとのコンボ。
プロ入りと甲子園出場という2つの目標を叶えるため、練習量をもっと増やしたいと強硬に主張するあおいに対し、それではケガ人を増やすだけだと太刀川は真っ向から反対。すると、そんな自己管理のできていない部員は、結局のところ何をやったって一流にはなれないのだなどと手厳しい意見を浴びせかけられることとなり……。
いずれか一方がNの場合
ケガは時を選ばず理不尽に襲ってくるものだと彼女は説き、自分は今後も変わらぬメニューで練習させてもらうと表明。しかし、耳を貸そうとしないあおいは、希望者だけでもいいから実行に移させてもらうと宣言し、「ボクは、どんな困難だって乗り越えてみせる!」「目指すものの差だね。ボクは、足踏みなんてしてられないんだ!」と威勢のいい言葉を並べるのであった。
あおい……それは言い過ぎだよ。
ケガなんていつ起こるかわからないんだ。それでも自己責任なのか?
SRとR、RとRの場合
彼女は「ふーん……」と含みを持たせた返事をした上で、今後も変わらぬメニューで練習させてもらうと表明。投手として自分がいくら努力しても得られないものを沢山持っているにもかかわらず、更なる高みを目指そうとしないのが悔しいとあおいから嘆かれてしまうのであった。
ヒロぴー、いい投手だと思ってたけど、意識が低すぎるよ。
ボクは……悔しいんだよ。
ヒロぴーは、同じ女性だけど、身体能力はボクよりずっと恵まれている。
球速、球威、スタミナ、どれもボクが欲しても手に入らないものばかり。
なのに、上を目指そうとしないで今に甘んじている姿を見るのがとてもイヤなんだ。
こういうの、嫉妬って言うのかな?
見苦しいかもしれないけど、それがボクのウソいつわりない本心なんだ!
SR同士の場合
「つまり、あたしは自己管理のできない二流だってわけだ」と苦笑した彼女は、自らの左肩がいつ壊れてもおかしくない状態であることを告白した上で、プロでも活躍する素質のあるあおいには無理をして欲しくないのだと説得を試み、翻意させることに成功。
その一方で、左肩を諦めずに済む道を模索し、一緒にプロへ行こうとあおい・主人公の両名から励まされ、乗り気な様子を見せるのであった。(※ただし、特に聖ジャスミン学園編の結末が変わることはない)
あおいはいい投手だ。プロでだって通用するって、あたしも思う。
でも、だからこそ無理してほしくないんだ。
確かに練習すれば力はつく、自身もついてくる。でも、ケガの危険性も増えてくる。
それを心に留め置いてほしいんだ。
『ニコイチ』
小鷹美麗とのコンボ。いずれか一方がNの場合に関しては、テキストがカットされるだけなので割愛。
息ピッタリのプレイを主人公に褒められ、「いやあ、タカがいつも合わせてくれるから……」「まあ、中学の頃からヒロの球受けてるし、性格もよく知ってるからね」と口々に答える太刀川と小鷹。さらに続けて「マウンドだと威勢がいいけど、降りたら急に弱気になるし。のせてあげるのも一苦労よ」と小鷹が言うと、「太刀川、いいように言われてるけど、それでいいの?」を疑問を呈されることに。これがいつものスタイルなのだと2人揃って答え、女同士の絆はどうにも理解できないと苦笑される。
場面変わって翌日。誤ってファーストミットを装着して太刀川の球を受けようとした小鷹は、普段は太刀川に隠れているがかなりのドジっ娘、しかしそれにしては貫禄があるなどと主人公にからかわれ、彼を執拗に追いかけ回す(太刀川曰く、こうなると小鷹は疲れ果てるまで話を聞いてくれないとのこと)。
散々走り回って一段落ついた後に、キャッチャーミットがないままだと投球練習ができないと頭を抱えるが、自分が構えた所ビタビタに投げ込めばファーストミットのままでも十分練習になるはずだと太刀川にアッサリ言い放たれ、流されるがままにブルペン入り。「あの2人、意外と太刀川の方がリードしているのかもしれない」と主人公から評されるのであった。
『ソフトでハードなメモリー』
小鷹美麗、美藤千尋、猫塚かりんとのコンボ。少なくとも1人がNの場合は選択肢による展開分岐がなくなるだけなので割愛。
ソフト部メンバーでもあった太刀川、小鷹、美藤が練習中醸し出す和気藹々とした雰囲気に主人公が漠然とした危機感を抱いているのもつゆ知らず、話題はもし3人ともソフト部のままだったらという内容へ。太刀川が日本一の投手になれたと思うともったいなく感じる、と小鷹がしみじみ言い始めたところで彼が取った行動は……。
- 「なだめる」を選んだ場合、「おいおい、そんなことで悩むなよ!今は野球に集中だろ!」と明るく笑い飛ばすことに。そう簡単に切り替えることはできないと小鷹に突っぱねられ、元ソフト部の連帯感がむしろ負の影響をもたらしているという確信を深めた彼は、ソフトボールと野球の違いについて話題の転換を試みる。するとなぜか「マウンドがペッタンコ」という文言から美藤の貧乳イジリ、乱入したかりんのスタイル自慢、それに張り合う小鷹の体型バランスアピール、自分の体型を「スポーツに特化した、スーパーアスリートスタイル」と称する美藤の涙ぐましい言い訳が立て続けに噴出し、極め付けには「ヒロぴーはけっこうあるように見えて実は8割が筋肉だからな!」「いくらなんでも8割はひどいよ。せ、せいぜい6割ぐらいだよ」と太刀川が盛大に流れ弾を食らうなど、場はスタイルの話題で大盛り上がり。「よくわからないが、ピンチを切り抜けたな」と胸を撫で下ろす主人公なのであった。
- 「突き放す」を選んだ場合、「いい加減にしろ!」と怒鳴りつけることに。「どこかにソフトをしていたらという甘えが残っている」「そんな逃げの姿勢のままじゃ、成長できるものもできなくなる」と喝破し、その場を去る。明くる日、自分たちにあった甘えを認めた小鷹から、まだ自分たちで自覚を持って変わることができるほど強くはないので、とりあえず甘えを排するまではソフト部組が同じチームにならないよう練習を配置して欲しいと頼まれ、承諾した主人公は、あれならすぐ一緒のチームで練習しても集中できるようになると頷くのであった。
###『女子パワー!』
橘みずき、六道聖、小鷹美麗とのコンボ。詳細は割愛。
###『隣の芝は青い』
早川あおい、アンヌ=安生=アズナブルとのコンボ。アンヌ中心の内容のため詳細は割愛。
パワプロアプリ/サクスペ
通常バージョン
先発型の女子投手。女子にしては大柄。普段は気弱でおとなしいがマウンドの上では陽気。頭の回転が速い。野球にしか興味がないが、そのことを気にしている。
(パワプロアプリN〜PRのプロフィールより)
男女ということを意識せずに接してくる。肩が故障寸前なので無理な練習を嫌う。野球以外の会話は苦手。身長は176cmで体重72kg。スリムだが意外に重い。
(パワプロアプリSR〜PSRのプロフィールより)
ユニークボーナス:白球への恋慕
自己紹介
全レアイベント『まずは検査から』
2013に同名のイベントが存在するが、ほぼほぼ別物。
1回目
2回目
Rイベント『笑って笑って』
SRイベント『球威の秘密』
サンタバージョン
サンタの格好をした太刀川。雪だるまを作るのが大好き。非常にバランスの取れた投手であり女子選手にしてはスタミナがある。
(パワプロアプリR〜PRのプロフィールより)
甲子園出場を目指す女子投手、太刀川広巳のサンタバージョン。酷使がたたって肩が故障寸前なので絶対に無理な練習はしない。
(パワプロアプリSR〜PSRのプロフィールより)
ユニークボーナス:白球への純情
別Verイベント(R)『雪とサンタとふくびきと』
別Verイベント(SR)『サンタだって夢を叶えたい!』
SRイベント『球威の秘密』
3回目
ジャスミンバージョン
ソフトボール部出身で、超高校級の実力を持つ女性投手。マウンドの上では明るく振る舞うが、深刻な悩みを抱え込んでいるらしい。
(実況パワフルプロ野球サクセススペシャルR〜PRのプロフィールより)
重い球質が特長のエースピッチャー。しかし、過去の酷使が原因で、肩に爆弾を抱えている。その事実を知った主人公は・・・
(実況パワフルプロ野球サクセススペシャルSR〜PSRのプロフィールより)
ユニークボーナス:白球への決意
サクスぺ5周年キャンペーンの一環として実装。サクスぺオリジナルキャラ定番のキャッチコピーは「故障の恐怖に立ち向かう堅忍不抜のエース!」。ジャスミンの名を冠したバージョンではあるが、迎える結末は2013聖ジャスミン学園編と正反対のものとなっている。
全レアイベント『まずは検査から』
SRイベント『恐れる心があればこそ』
『球威の秘密』1回目に続いて発生。
エピローグ
その他
一度だけケガをチャラにして体力を回復してくれる。
リスタートバージョン
太刀川広巳が三塁手に転向。もともと右利きだったが投手に有利な左で投げていた。この機会に右投手にも挑戦。
(パワプロアプリR〜PRのプロフィールより)
女子投手・太刀川広巳が三塁手に守備位置を変更。どうやら左肩の調子が良くないようだが新たなポジションに光明を見いだせるか。
(パワプロアプリSR〜PSRのプロフィールより)
ユニークボーナス:色あせぬ情熱
パワプロアプリ4700万DL記念キャンペーンの一環として実装されたバージョン。左肩の故障で野手転向を余儀なくされたifの展開を描いている。
自己紹介
別Verイベント『三塁手として』
SRイベント『球威の秘密』
SRイベント『リスタート』
コンボイベント
2013由来のものを含めると7つも存在。
『ハイパートレーニング』
茶来元気、友沢亮とのコンボ。
『急いで一夜漬け』
雉田直実とのコンボ。
パワフェス
パワフェス初実装の2016から登場。コンボイベントはやはり故障に関する内容が大半を占める。
パワプロ2016
山口賢とのコンボ
チームメイトの期待に応えようと左肩の不調を圧して投げ込みを続けるが、そうして右肩を故障した経験を持つ山口から、仲間を信じて頼ることの大切さを説かれる。
そんな・・・まさか!
じゃ、あたしよりずっとつらい経験を・・・?
パワプロ2018
ギャネンドラとのコンボ
元々右利きで、今でも食事などは右手で摂っているという設定が語られる。
普通一塁手以外の内野手は右投げであることが望まれるのだが、三塁守備につくときも左投げで通しているとのこと。「結局この大会にも左投げのグラブしか持ってきてないし」という口ぶりからすると、恐らくは三塁守備につくための右投げ用グラブも所持している=三塁守備時は右で投げていたこともあったようである。
小平陽向とのコンボ
身長が高いことに触れられ、投手としては小柄な方なのでもっと上背が欲しいと思うこともあるが、あまりデカいデカいと言われると気にはなるという複雑な思いを語る。
パワプロ2020
今作以降、試合前の掛け合いにおいて肩を気にしているのを主人公に見抜かれるようになった。
夏野向日葵とのコンボ
左肩が限界を迎えた時に備え、野手向けの守備練習を行おうとするが、野手コンバート経験者である夏野から瞳に宿る迷いを看破され、今のような生半可な気持ちでコンバートしても地獄を見るだけだとのアドバイスを受ける。
パワプロ2022
軍導英雄とのコンボ
過酷な鍛錬と頑迷な精神論を信奉し、ケガを負った部員を容赦なく切り捨てるスパルタ大学の方針に反発。正しい科学的知識に基づいた選手ファーストの指導を訴える。
名将甲子園
野球部の監督と選手という関係でありながら、主人公からヘアピンをもらい、「だっ、大事にします!一生!」とドギマギしたり(『甘い気持ち』☆☆)、自分の投げる球には野球への愛情、チームメイトへの信頼、そして主人公への想いが詰まっていると語ってみせたり(『想いの詰まった球』☆☆☆)するなど、彼への好意を積極的にアピールする意外な姿を見せる。
・・・あの、監督。あたしの球のヒミツ、わかりますか?
ふふ、今度はわからないみたいですね。
この球には、あたしの野球への愛情や、チームメイトへの信頼が詰まっているんです。
はい・・・
監督への想いも、詰まってます。
また、野球一筋の自分は人間として視野が狭いのでないかという悩みを吐露するイベントも存在し、監督として高校球児を指導するモードならではの掘り下げがなされている。
パワサカ
女子離れしたフィジカルと身体能力でコンタクトプレーに強いDF。野球部の名投手でもあり、マウンドでは普段とうって変わったハイテンションでチームを引っ張っているとか。
(パワサカイベキャラ図鑑のプロフィールより)
ユニークボーナス:フィジカルエリートガール
肩を休ませつつトレーニングを積むため、サッカー部と兼部しているという設定で登場。
轍ができるほど走り込んだりするなど、練習の虫なのは相変わらずだが、その一方で、主人公のオーバーワークは諌めてくれる。
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