概要

パワプロ2011

　ときめき青春高校編にて主人公の同級生として登場。
　中学時代は有名シニアのレギュラーとして活躍したものの、女子選手の入部を許してくれる高校野球部を見つけられないでいた彼女は、不良の溜まり場として荒廃しきっているときめき青春高校ならば書類もロクに審査されないだろうと踏み、性別を偽って入学。しかし、同校の野球部は部員不足により開店休業状態であり、結局野球ができないまま1年が経過してしまう。
　それでも、いつかチャンスは巡って来ると信じ待ち続けていたある日、人数不足で同好会扱いに格下げされてもなお2人野球の練習に励む主人公と矢部を眺めていると、一緒に野球をしないかと勧誘され、ついに念願の入部を果たすこととなる。

　一人称に「僕」を用いたり、学ランを着込んだりといった最低限のカモフラージュを施している一方で、本当に性別を偽る気があるのかと思ってしまうほど自然体で過ごしていることも多く、練習中にエラーをしただけでさめざめと泣き出す、人前でうっかり一人称として「私」を使うなどといった言動から、女子であると何度もバレかけている上、矢部からはほぼ女子同然のものとして扱われている。
　ただ、ウソを吐き続けることには一定のストレスや罪悪感を感じているようで、もう1人の自分が本当にそれでいいのかと問いかけてくる心理描写が存在する。

　ちなみに、雅が素の一人称として「私」を用いるのは本作のみ。以降は、たとえ性別を偽っていない設定の作品であっても、「僕」または「ボク」で統一されている。

早川あおいとの出会い

　恋恋高校との練習試合を終え、「本当は……女の子だよね」「男の子はだませても……同じ女の子は、そういう雰囲気に敏感なんだぞ」とあおいに正体を看破された雅は、障壁を乗り越え女子として堂々と野球をしている彼女への憧れを吐露。

……早川さんはすごいです。
大きな問題にぶつかっても、くじけず、解決するなんて……

　すると、野球が好きな女の子が他にもいたと知り顔を綻ばせた彼女から、自分はそのような子の力になりたかったから立ち上がったのだと教えられ、女子であることは黙っておくと約束してもらう。そしていよいよお別れという時、"いつか一緒に野球をする"という女同士の約束を結ぶのであった。

エピローグ

　雅はチームメイトに自らが女子であることを公表。あおいと交わした約束を胸に、歴とした女子選手として社会人野球へ進むのであった。

パワプロ2013

　聖ジャスミン学園に男子と騙って通っている設定で登場。過去作出身キャラ仲間である大空美代子、川星ほむらと同様、メインシナリオにおける出番はほとんどない。
　本作で浴衣、水着、エプロン、サンタに加えて野球マン5号のバージョンまで与えられたことで、早川、橘、六道に並ぶ地位を不動のものにした。ちなみに、野球マン5号のイベントによると、4人の中でスタイルが一番良いのは雅だとのこと。

パワプロアプリ

パワスタ

　かつて存在したPS3・PSVITA向けオンラインソーシャルゲーム・パワプロスタジアム(サービス終了済み)では、なんとキャットハンズのユニフォームを着た別バージョンが存在。2011のエピローグを踏まえているであろうキャプションが添えられている。

内野手初の女性プロ野球選手。あおいと一緒にプロの世界でプレイする夢が、ついに叶う。

　実は、早川あおい、橘みずきに次ぐ3人目の女子選手としてキャットハンズに入団したものの1年で戦力外になった遊撃手の存在がパワプロ14において語られており(こちらを参照)、キャットハンズ所属や内野手初の女性プロ野球選手という設定が合致することから、一部ファンの間では雅こそが件の女性遊撃手であると断定的に述べられることもしばしばとなっている。
　ただし、こういった状況証拠から両者の結びつきを意識して実装されたという憶測に一定の信憑性を見出すことはできるものの、直接の描写がない上、サクセス自体作品間の矛盾や多数のパラレル設定を生み出しつつ続いてきたモードであることを鑑みれば、はっきり断言することは不可能。現行の最新作であるパワプロ2022では旧作サクセスをリブートする動きが見られているので、今後10、14のような架空のプロ球団を舞台にしたシナリオが復活し、そこで真相が明かされることに期待したいところである。